なぜ白髪になる? 〜白髪家系ハゲの必要知識〜
そもそもなぜ人間は白髪になるのでしょうか?白髪とハゲの関係性を知る前に、まずは白髪の仕組みを知っておきましょう。白髪の仕組み・原因を理解することは、自分にはどういった薄毛対策が有効なのかを判断するヒントになります。
髪の毛はなぜ黒い? 〜黒髪の必要性〜
髪の毛の色は、毛髪内部にある「メラニン色素」の量と種類によって変わってきます。髪の毛は外側から、「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」という三層構造になっており、メラニン色素はコルテックス内に存在します。メラニン色素には「ユーメラニン」と「フェオメラニン」の二種類があります。「ユーメラニン」は濃い褐色、「フェオメラニン」は赤黄色をしており、僕達日本人は比較的「ユーメラニン」の配合比率が高いため、黒髪の人が多いのです。
メラニン色素はシミやガンの原因となるため、体に良くないものと認識されている方が多いと思いますが、実は細胞を紫外線から守るという大切な働きを持っています。頭部には脳という人間にとっての超重要器官が存在するため、髪の毛がメラニン色素を含むことで、紫外線から頭皮を守っているのです。
メラニン色素はどうやってできる?
メラニン色素は毛根にあるメラノサイトという色素細胞で生成されます。髪の毛は、毛乳頭の指示により毛母細胞が分裂を繰り返すことによって生成されるのですが、その時点ではメラニン色素は毛髪内に存在しておらず、白髪の状態です。毛母細胞分裂が繰り返され、徐々に頭皮外に押し出される過程でメラニン色素を毛髪が取り込み、黒髪へと変化していくのです。
白髪が生える原因
メラノサイト(色素細胞)が何らかの原因で働きが弱まったり消失したりして、チロシナーゼというメラニン色素生成に必要な酵素の働きが弱くなると、メラニン色素が生成されず白髪を生みだすことになります。
白髪が最も発生しやすいのは、黒髪が脱毛し毛根から新たな毛髪が生えてくるタイミングです。脱毛の際、毛髪と共にメラノサイト(色素細胞)が消失します。通常であれば、新たな毛髪が作られるタイミングで再びメラノサイト(色素細胞)が生成されるのですが、何らかの原因でメラノサイト(色素細胞)の生成がされないと白髪が生えてくることになります。
メラノサイト(色素細胞)が生成されなくなる原因としては複数考えられていますが、学術的な根拠は明確にはなっていません。現在のところは下記の原因が有力と考えられています。
- 遺伝
- 加齢
- 睡眠不足
- 栄養不足
- ストレス
- 病気
髪の性質・生え方については白髪だけでなく、薄毛についても、遺伝的要素が深く関係していると言われます。明確な根拠は立証されていませんが、白髪の遺伝に関する研究発表も多数行われており、全く無関係であることはないだろうと言われています。
遺伝と共に加齢も大きな白髪の原因の一つです。メラノサイト(色素細胞)が非活性化することや、心肺機能の低下によって、メラニン色素生成に必要な養分が不足することなどが考えられています。
慢性的な睡眠不足に陥ると、副交感神経の働きが低下するため頭皮細胞も非活性化し、メラニン色素の生成が不十分になります。
アミノ酸・ビタミン・亜鉛はメラノサイト(色素細胞)の働きを活発にするために必要不可欠です。栄養バランスが偏っていたり、不規則な時間で食事を摂取していると、白髪を増やす原因となります。
ストレスは筋肉の緊張状態を作るため、血行不良を起こしやすくなります。消化器系の内臓の働きも低下させるため、頭皮への栄養が不足する可能性もあります。また、睡眠不足になりがちなことも、白髪の原因となる理由の一つです。
慢性的胃腸疾患やマラリア、貧血症、甲状腺疾患などの病気になると白髪が増えることがあります。また、円形脱毛症から回復した後なども白髪が生えてくる場合があります。
ハゲについても同様なのですが、1つが原因で白髪になることはほとんどなく、複数の原因が関係しあって白髪になるといわれてます。たとえ白髪家系ではなくとも、不規則な生活を送っていれば白髪になる可能せも十分にありますので注意してください。
どういった仕組みで白髪になるか、ご理解いただけたでしょうか。
それでは白髪とハゲの関連性について解説していきたいと思います。